文化財の保存修復に携わりたいと真剣に願っている学生、また既に携わっている社会人に広く開かれたセミナーをめざし、東京国立博物館の共催を得て平成20年度から開講しました。文化財保存修復専門家の研修としては、文化庁、国立博物館、独立行政法人の研究機関などが行っていますが、対象者が限られており、民間の技術者や学生は志があってもなかなか受講の機会に恵まれない状況があります。また大学などで文化財関連コースが多数設置されていますが、その後プロとしての能力を培う場が非常に少なく、自己啓発の場が限られています。本セミナーはそうした人々に学びの機会を提供するべく、広く社会に開かれたものであることを目指しています。
特に平成24年度~平成27年度は「陸前高田学校」として、東日本大震災で被災した現場における講義・実習を主に陸前高田市で実施し、平成28年度には「東北から熊本へ」をテーマに、被災地に蓄積された知識と技術を学ぶ場として開講しました。